タンツ・ムジーク

音楽めもです。

岡村靖幸 「ラブメッセージ」

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岡村靖幸  「ラブメッセージ」(2015)

(真野ちゃん!24歳でこの制服姿の違和感のなさ、尋常じゃない!!)

 

 

すごく、いい。

岡村ちゃんが復活劇を何度か繰り返してる間に、わたしはアイドルというジャンルが大好きになってしまって、正直それからは、岡村ちゃんに期待らしい期待をしなくなりました。

そんなわたしがこう言うのはおこがましいのを重々承知で言うけれど、重たい重たい扉がようやく開かれたような、そんな感慨深さすら感じるニューシングル。

ラジオから流れてくる「ラブメッセージ」をはじめて耳にした時、どこか80年代ぽい雰囲気を感じた。音色やちょっとしたニュアンスが80年代ぽい、というのもあるけれど、それより、この軽やかさと風通しの良さはデビューして2、3年くらいのソレ、と思いました。生まれたての靖幸。フレッシュ岡村ちゃん

 

岡村靖幸という人は再評価されやすいアーティストで、それゆえにトラブルが幾度となくあっても、その都度誰かに支えられ、手を差し伸べられ、期待され、岡村ちゃんも多分、ずっと頑張っていた。一時期はのどが潰れまくってて、音域どころの話じゃなかった。

頑張ってはいたけれど、でもわたしには彼が「みんなが大好きな岡村靖幸」を懸命にトレースしてるふうに見えてしまうこともあって、勝手にいたたまれない気持ちになっていた。けれど、「ラブメッセージ」はどうだろう。新陳代謝を経た音の細胞のひとつひとつがピチピチと輝いているではないですか。

 

前作「彼氏になって優しくなって」も、本領発揮なよいシングルでした。嬉しくて、アイドルにしか金輪際お金は使わないとあの日心に誓ったわたしだったのに、思わず購入してしまったよ。この間、今までスルーしていたBaseBallBear小出さんとの共作の「愛はおしゃれじゃない」をAppleMusicでちゃんと聴いてみたら、思っていたより「岡村ちゃん」のパロディじゃなくて、とてもよい曲でした。

岡村ちゃん、元気。健全に、僕って一生懸命、をどうぞやってください。

 

 

今日の通勤のお供は岩舘真理子の「遠い星をかぞえて」(1986)。

少女の内側に潜む残酷性を描く、、、みたいな印象の強い作家さんだけれど、実はホームドラマの名手でもあって、気を抜いてたら朝6時台の通勤列車の中ポロポロ泣けてしまった。危ない(わたしが)。こういう小さい家族の小さいお話に、滅法弱い。

主人公のふたみちゃん(健気)は広瀬すずちゃんみたい。というか、フィクションの世界のそこらじゅうに広瀬すずがいすぎな件。(本人のヤンチャが既にバレてるのがもったいない…。もう少し夢を見たかった…。)

岩舘真理子の漫画に出てくる大人の女性は、「ふぞろい~」の頃の石原真理子か、20代の斉藤由貴でだいたいいけると思う。