タンツ・ムジーク

音楽めもです。

大江千里 「未成年」


アイドルネッサンス「YOU」(MV)(2015) - YouTube

2014年、プロダクション設立40周年を迎えたSMAが初めて立ち上げたアイドルプロジェクト。古今の楽曲をアイドルネッサンスなりに歌とダンスで表現する「名曲ルネッサンス」をテーマに活動。

なるほど。新旧ソニー楽曲をアイドルでルネッサンスというコンセプトなんですね。おもしろい。

他にカバーした曲を見ると、岡村ちゃんの「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」(歌うの難しくない?)や、ユニコーン「PTA~光のネットワーク」(ツウすぎる。ユニコーンがTMをパロディしたお遊びソングやで)などなど、一見アイドルがカバーするにはどうなんだろ?と思われる、実験的な選曲。

大江千里の「YOU」(1987)も、アイドルが歌って踊るイメージが全くない曲だったけど、MVを見たら意外や意外、今聴くとしたら、むしろ原曲よりこっちの方だ!と思えるほど、彼女たちにマッチしてて新鮮でした。

♪君を抱きしめてたい! って、男性より女の子が歌う方が、だんぜんイイ。

 

 

 

大江千里「未成年」(1985)

 

渡辺美里TMネットワークを筆頭に、エピックソニーの若手が売り出されてた時代、当時小学生だったわたしも美里ファンの姉の影響をそれはそれは受けまくっておりました。美里楽曲のブレーンの中でもわたしが夢中になったのは岡村靖幸大江千里

 

個人的に大江千里で今でも聴きたいなあと思う作品は、80年代半ばのもの。特に3枚目「未成年」は地味ながらも楽曲は粒ぞろいで、80年代特有のトレンディな雰囲気に酔える1枚。Yeah!めっちゃバブル!っというほどではないのだけど、どこか乾いたふうな目線だったりとかがなんとなくクリスタルでトレンディ。

 

少し前に秦基博が「Rain」のカバーをしたり、アイドルに正しくルネッサンスされてるのを見て、大江楽曲も少しずつ再評価されてるきらいがあるのでしょうか。

いつの時代でも再評価されやすい岡村ちゃんと違って、千里さんはあまりにその時代を映したポップスなせいか(彼がお茶の間に出てきたのは90年代初頭ですが)、音楽的な評価は世間一般のみならず音楽マニアからもあまり高いとは言えないもので、だいぶ歯がゆい思いをしてきたものです。ロックの方が音楽史に残りやすいのかもなあ。

 

 


大江千里 真冬のランドリエ アルバム「未成年」収録曲 - YouTube

ストリングスが美しい。

 

 

 


渚のONE SIDE SUMMER 大江千里 - YouTube

 


ナチュラル 大江千里 - YouTube

 当時まだ25歳なのにすでに初老な風情を漂わせる歌詞。明朗快活なものよりくたびれたものにシンパシーを感じる児童(わたし)にはどストライクだった。

 

 

www.youtube.com

 郷ひろみ「COOL」(1985)(作詞:大江千里 英語詞:Linda Hennrick/作曲:大江千里/編曲:大村雅朗

恥ずかしながら初めて聴いたのだけど、ちょうかっこいい。85年の大江千里、推せる。

 

最近出版された『9番目の音を探して 47歳からのニューヨークジャズ留学』を少しずつ読んでいて。本場のジャズの学校でさっそくこてんぱんにやられてたり、同級生に無視されたりと、序盤からなかなか刺激的な留学記で面白い。彼の経歴を知ってるから余計になんだろうけど。50歳手前で自分のキャリアをゼロに戻す勇気、すごいなあ。